スポーツ×デジタルキャンペーンが効果的！企画例と成功事例のまとめ

近年、さまざまな業界においてデジタルキャンペーンによるPR戦略が用いられており、スポーツ業界も例外ではありません。

スポーツは現地で見ることに意義があるものという考え方もありますが、チームや選手のファンに対して、オンラインならではの顧客体験を提供する方法もあります。

たとえば、VRやARを活用した自由視点観戦、SNSやライブ配信を介したコミュニケーションなどはファンの熱量を高め、話題性を醸成するきっかけになります。

この記事では、スポーツ業界におけるデジタルキャンペーンの事例や企画アイディアについて解説します。

この記事の監修者

藤井宗一郎

Web開発会社 BALANCe代表｜Webサイト制作、システム開発、ゲームを使ったデジタルキャンペーン・PR をサービスとして提供｜WebGL (3D表現)や、ゲーミフィケーション を用いたWebサイト・システム、UGC やSNS上での拡散を狙った PRコンテンツ の制作・開発で成果を実現します。

デジタルキャンペーンとは

デジタルキャンペーンとは、オンライン上でおこなわれるマーケティング活動の一つです。

WebサイトやSNSを中心に展開されることが多く、マス媒体やオフラインのキャンペーンに比べて、ターゲティングや効果測定がしやすい特徴をもっています。

また、近年ではさまざまなデジタルプラットフォームの登場により、多様なアプローチができるようになっています。

スポーツ業界でデジタルキャンペーンが活用される理由

デジタルキャンペーンは、業界を問わず、さまざまなシーンで導入されていますが、なかでもスポーツ業界はデジタルキャンペーンをうまく活用しているケースが多くあります。

次に、スポーツ業界においてデジタルキャンペーンが活用される理由について解説します。

オンラインのファンコミュニティを形成できる

スポーツ業界では、ファンが一丸となって熱狂できるよう、ファンどうしのつながりを深められるコミュニティの形成が重要です。

デジタルキャンペーンにおいては、SNSを活用する事例が多くありますが、キャンペーンをきっかけにSNS上でファンどうしのコミュニティを盛り上げられます。

SNS上でつながったファンどうしが一緒にスタジアムに足を運んだり、同じスポーツチームを応援する友人の投稿でキャンペーンを知ったりと、オンラインのコミュニティを起点として行動を促すことも可能です。

ファンと選手・チームのコミュニケーション手段になる

スポーツ業界では、ファンと選手が直接触れ合う機会はなかなかありませんが、オンライン上でコミュニケーションを提供するのも一つの手です。

たとえば、ビデオ通話やチャットをとおして、ファンが選手とやりとりをできるような場を設けるのも面白いかもしれません。

ほかにも、SNS上でチームへの応援メッセージを投稿したり、ファン参加型のオンラインイベントを企画したりと、新たな顧客体験を提供できると注目を集めやすくなるでしょう。

また、デジタルキャンペーンは、チームの本拠地やスタジアムまで遠く、なかなか現地に足を運べないファンとのコミュニケーションの機会にもなります。

スポーツ業界のデジタルキャンペーン事例

デジタルキャンペーンにはさまざまな企画やアプローチがありますが、スポーツ業界ではどのように導入されているのでしょうか。

次に、スポーツ業界におけるデジタルキャンペーン事例について紹介します。

【バスケットボール】NBA AR

バスケットボールの本場であるNBAでは、AR技術を活用したデジタルキャンペーンを展開しています。

NBA公式アプリの専用画面で自身の周囲をぐるっと3Dスキャンすると、自分のアバターが画面上に再現されて、プレイヤーの一人として活躍する映像が流れる仕組みです。

スタープレイヤーのプレイングを第三者として見るだけではなく、自身がプロチームの一員としてドリブルやシュートを決める様子を、画面を通して追体験できます。

NBA ARの事例は、スポーツの興奮と感動をよりリアルに伝えられるキャンペーンとして注目されました。

【サッカー】レアル・マドリード

名門クラブのレアル・マドリードは、世界180か国以上でVRコンテンツを手がけるThe Dream VRと提携して、独自の360°動画を提供しています。

実際の試合の様子をVR映像で観戦できるため、まるでスタジアムで観ているような臨場感を得られます。

スポーツの醍醐味である臨場感をフックとして、オンラインで観戦するファンたちがさらに楽しめるようなデジタルキャンペーンを提供しています。

【テニス】IBM AI Commentary

世界的な舞台であるウィンブルドン選手権において、試合のハイライト動画に、AIによる実況解説を加えることが発表されました。

大会期間中の試合数が多く、全試合に解説者をつけることができない状況下で、ファンが試合を楽しみやすくなるように実装された機能です。

さらに、IBMではシングルスにおける各選手の有利・不利をAIが判定する機能も開発しており、ファンの勝敗予想や議論を盛り上げる要素になるのではないかと注目されています。

【マラソン】TCS NYC Marathon

ニューヨークシティマラソンでは、参加者の位置情報データが表示されるアプリの提供により、ファンの応援を後押しするデジタルキャンペーンを実施しました。

現地のファンが応援したい選手の位置情報を確認できるのはもちろん、現地に行くのが難しいファンはアプリ上のランナーデータを見て、どれくらいまで進んでいるかをリアルタイムにチェックできます。

さらに、アプリ上では地図だけでなく、周辺の地理情報や特徴なども紹介されているため、遠方から応援しているファンも現地の様子を、よりリアルに想像できるようになっています。

【アメリカンフットボール】Los Angeles Chargers

アメリカンフットボールチームのLos Angeles Chargersは、Twitter上にクリエイティビティあふれる動画を投稿して注目されています。

一般的には試合のハイライトやオフの様子を動画として提供するケースが多いですが、Los Angeles Chargersでは動きのあるテロップなどを駆使して、クリエイティブとして完成された動画を配信しています。

選手の活躍がPVのように編集された動画だけでなく、ダンスする様子をポップに編集したものなどもあり、クリエイティブを通して選手のさまざまな側面が知れるようになっています。

【アメリカンフットボール】The Super Bowl Dunk

The Super Bowl Dunkとは、アメリカンフットボールリーグのNFLのスポンサーであるゲータレードがしかけたデジタルキャンペーンです。

NFLではリーグ優勝時に、スポーツドリンクをヘッドコーチにかけて喜びを表すゲータレードシャワーという慣習があり、The Super Bowl DunkはSNS上でゲータレードシャワーを体験できるキャンペーンとして展開されました。

アメリカでよく利用されているSnapchat上で参加できるキャンペーンとなっており、専用フィルターを使って自撮りをすると、自分がゲータレードシャワーを浴びたかのような動画を撮影できます。

スポーツ業界のデジタルキャンペーンの企画アイディア

最後に、デジタルキャンペーンの企画を立てる際に役立つアイディアを紹介します。

デジタルスタンプラリー

デジタルスタンプラリーは、スマートフォンやタブレットで参加できるスタンプラリーです。これを活用することで、様々な施設や地域にユーザーを集客できます。

例えば、弊社で制作したデジタルキャンペーンでは、ユーザーが全国各地にある施設を訪れた結果、チェックイン回数は80万回を記録しました。

全国に試合会場があるようなスポーツや、スタジアムの周りに様々な施設がある場合には、大きな集客効果を生み出すでしょう。

デジタルスタンプラリーの制作事例はこちらからご確認ください。

ARスタジアムツアー

ARスタジアムツアーは、AR映像を通じてスタジアムの裏側を巡るツアーです。

普段は入ることができないピッチやトレーニング施設、ロッカールームをはじめ、スタジアムのあらゆるスポットを、リアルなAR映像とともに楽しめます。

オフラインで実施されるバックヤードツアーは人数の制限があるうえ、現地に足を運べるファンしか参加できませんが、デジタル化することによって、だれでも手軽に参加可能になります。

選手と同じ視点でスタジアム内を巡るツアーは、ファンにとって特別な体験を提供できるでしょう。

ARコンテンツの制作事例はこちらからご確認ください。

デジタルサイネージ

デジタルサイネージとは、屋外・店頭・公共空間・交通機関などでディスプレイを使用して情報を発信することを指します。ショッピングモールでの案内表示や、駅の柱での広告表示などがイメージしやすいでしょう。

このようなデジタルサイネージでPRコンテンツの企画を行うことで、ユーザーの満足度を高められます。例えば、スタジアムの大型ビジョンを使用して企画を行うと、試合がストップしているタイミングでもユーザーは退屈しなくなるでしょう。

弊社では、デジタルサイネージを使ったPRコンテンツの企画から制作まで対応できます。興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。

バーチャルサイン会

バーチャルサイン会では、選手とファンをオンラインでつなぎ、交流しながらサインをする様子を配信します。

選手はウェブカメラを通じてファンのリクエストに応じてサインをおこない、サインはデジタルフォーマットでファンに提供される仕組みです。

また、あらかじめ設定された時間に、一対一のビデオチャットを通じて、選手と直接コミュニケーションを取ることができるミート＆グリートの時間を設けると、さらにファンのロイヤリティを高められるでしょう。

チャリティーランキャンペーン

チャリティーランキャンペーンは、特定の地域をランニングコースとしておこなうイベントです。

オフラインイベントとしての側面が強いですが、アプリで走行データを記録できる仕組みを導入して、SNS上でシェアできるようにすると、アナログとデジタルを組み合わせた施策として機能します。

また、チャリティーラン参加者への特典として、デジタルギフトを提供する方法もおすすめです。

地域振興を促進する目的もあるため、スポーツチームがある自治体による地方創生施策の一環としても活用できるでしょう。

デジタルキャンペーンはBALANCeにお任せください

デジタルキャンペーンを実施する際は、キャンペーンの目的やKPIをもとに、ゴールから逆算して企画をたて、ターゲットや媒体に適したクリエイティブを制作することが重要です。

目的の明確化、ターゲットの属性やペルソナの可視化、KPIの設定や振り返りにおいては、マーケティング的な視点が欠かせず、戦略的なキャンペーン設計が成功のカギとなります。

BALANCeは、マーケティングと開発に強みをもつ制作会社として、さまざまな業界・ブランドのデジタルキャンペーンを支援した実績がございます。

キャンペーンサイトやアプリの開発はもちろん、企画段階からのご相談も対応可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。