ARを活用したプロモーション・広告とは?最新事例や施策、アイデアを紹介
近年、SNSでARを用いたコンテンツが拡散されていることを見たことがある方は多いのではないでしょうか?
ARを用いた体験は様々なサービスのプロモーションに用いられています。ARを用いたプロモーションはその属性上、SNSなどで拡散されやすい施策となります。
この記事では、ARプロモーションのメリットや成功事例について解説しています。ARの活用を検討している方はぜひご確認ください。
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この記事でわかること
AR(Augmented Reality)とは
ARとは英語の「Augmented Reality(オーグメンテッド・リアリティ)」の略語で、日本語では「拡張現実」と表現されます。
すべてが3DCGなどの仮想空間となるVRとは異なり、目の前に見えるリアルな現実の世界に仮想現実を重ね、目の前に空間やコンテンツを表示するのがARです。
ARは、専用のデバイスがなくてもスマートフォンのカメラをかざすだけで見ることができるものも多く、誰でも気軽に体験できるのが特徴です。少し前に話題となった『ポケモンGO』がまさにARを活用したゲームです。
ARを使うことで現実と非日常の融合を体験できるため、見る人に大きなインパクトを与えることができるだけでなく、これまでの動画や紙媒体とは異なるエンタメ性に富んだコンテンツ表現が可能になります。
そのように従来にない形で消費者へアプローチできること、スマートフォンの普及や4Gから5Gへの移行など通信環境が大幅に進化したなどの背景もあり、この10年でARを活用したプロモーション施策が多くみられるようになりました。
弊社では、WebARを活用したコンテンツ製作を得意としています。制作を検討している方はぜひこちらからご相談ください。ご相談とご提案はもちろん無料です。
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ARプロモーションの3つのメリット
ARを活用したプロモーションには、どのようなメリットがあるのでしょうか?ここからは、ARプロモーションのメリットを解説していきます。
1.SNSで拡散されやすい
商品プロモーションを行う上で、TwitterやInstagramなどのSNS活用が欠かせない時代となってきています。
その中でも、SNS上でキャンペーン拡散、いわゆる「バズらせる」プロモーションは多くの企業が力を入れている分野です。
SNSで拡散されるための手法として、ハッシュタグの活用やキャンペーンの実施、そして「シェアしたい!」と思わせる話題性やエンタメ性の高い投稿が重要とされています。
ARを使ったプロモーションは、視覚的な驚きや共感、楽しさなど見る人の興味関心を喚起させやすいため、SNSとの相性が非常に良く、集客効果や認知の拡大が期待できるプロモーション手法の一つといえるでしょう。
2.コンバージョン率を向上させやすい
商品のプロモーションを行うときには、ただ広告を見てもらうだけでなく、商品が購入できるECサイトや商品詳細を確認できる公式サイトへの誘導など、いわゆるコンバージョンをいかに達成するかという点まで考える必要があります。
ARを活用したプロモーションはコンバージョン率を向上させやすいとされており、実際にアメリカのいくつかの小売チェーンでARを採用したサービスを新たに提供した際には、コンバージョン率が向上し、購買単価も上がったと多数報告されています。
またECプラットフォームで世界No.1シェアを誇る『Shopify』もARを利用した商品販売サービスを提供しており、顧客はECサイトで販売する商品の3Dモデルなどをオンライン上で確認することができます。
提供の目的は、実店舗とオンラインでの買い物の体験の差を限りなく少なくできるためです。
実際に海外の事例では、ARを活用したことでコンバージョン率の向上はもちろんのこと、返品率も抑制できたとの報告があります。
このようにARプロモーションを導入することで、コンバージョン率が向上するだけでなく、さまざまな効果が期待できることから、多くの企業が導入しているという背景があるのです。
3.広告効果を高めやすい
今後の広告業界の流れとして、個人の興味に合わせてターゲティングされた広告を個別デバイスごとにARで表示させるという、都市全体を活用したプロモーションが行われるようになると予想されています。
つまり、決まったプロモーションサイトだけでの表示だけでなく、屋外の建物や空間上に設置されたAR対応の広告に体験型のプロモーションや空間を使った動的な広告を出すことも可能になります。
実際に大手広告代理店がAR広告のプラットフォームの開発に着手するなど、実用化に向けて動き出しており、国土交通省主導のプロジェクトでも実証実験が開始されています。
参考記事:シンメトリー、屋外広告の可視範囲と人流データを用いた広告効果シミュレーション
そのため、より個人的にカスタマイズされた内容でなおかつARでより詳しく体験できる広告を発信できることで、従来の広告よりも高い訴求効果が期待されています。
弊社では、ARコンテンツの制作を得意としています。ARを活用したコンテンツの事例やサービスの詳細はぜひこちらからご確認ください。
BALANCeのサービス
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ARコンテンツの活用アイデア
ARは具体的にどのような活用がされるのでしょうか?ARを活用したコンテンツのアイデアには以下のようなアイデアがあります。
購入前の商品をARで試してもらう
ARを使ったプロモーションの大きなメリットの一つとして、店舗に足を運ばずともネット環境さえあれば気軽に商品の試用・体験ができるということが挙げられます。
コロナ禍でオンラインショッピングの需要が急増したこともあり、購入前の不安をできるだけ払拭することやこれまでにない楽しいショッピング体験の提供が求められています。その期待に応えるのが、オンラインショッピングへのAR技術活用です。
例えば、世界最大の家具量販店であるIKEAは、販売している家具の配置などをシミュレーションできる専用アプリ『IKEA PLACE』を提供しています。
利用者は購入前に専用アプリのAR機能を使うことで、自分の家に家具があっているかが確認できるだけでなく、面倒な採寸をしなくても家具のサイズが問題ないかどうかを確認できるため、顧客の購入意欲を向上させます。
その他にも、ARはファッションやビューティー業界との相性が良く、洋服の試着体験ができるサービスも世界中で導入が進められています。
ARコンテンツを導入したところ、返品率が減少したという検証結果も出ています。これは、購入前後でのサイズやイメージのミスマッチも防ぐことができるためです。ARコンテンツの導入は顧客満足度の向上だけでなく、販売者側にとっても大きなメリットがあると言えるでしょう。
ARコンテンツの映像や音声で訴求する
現在動画を使った広告が多く増えていますが、ARは動画だけでなく音声、そしてゲームのように楽しめるものなど、ダイナミックで迫力ある表現が可能になります。
ここ数年で話題になったのが、世界中に熱狂的なファンを抱える大人気漫画『SLAM DUNK』がリリースしたコンテンツです。
主人公の桜木花道や宮城リョータが練習している姿を題材にしたARアプリで、桜木花道のシュートや宮城リョータの練習を好きなアングルで眺めることができます。
ただその風景をぼんやり眺めるだけのものですが、ボールをつく音が聞こえたり、好きな角度で何度も見ることができるので、まるで目の前の練習を覗き見しているような感覚が味わえるファンには夢のようなアプリです。
このように、従来の表現方法より豊かに、そしてバーチャル空間だからこそできる立体的表現や体験を消費者やファンに提供できるのが、ARコンテンツの強みであると言えるでしょう。
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また、関連した会社資料も無料ダウンロードできますので、ぜひご覧ください!
ARプロモーションの成功事例
ここまでは、ARプロモーションの詳細とメリット、活用アイデアについて解説してきました。
ARを活用したプロモーションには、どのような成功事例があるのでしょうか?ここからは、ARプロモーションの活用事例について解説していきます。
【アパレル】某ブランド
店舗への来客数増加やシーズンコレクションの認知拡大を目指すため、店頭ARコンテンツを弊社で制作しました。
具体的には、店頭に設置してあるQRを読み込むことで、シーズンコレクションアイテムを着用したアンバサダーが3Dで出現し、おすすめアイテムを紹介してくれるといったサービスです。
来店した既存・新規顧客に、実際の着用感を基に選んでもらうことで、納得感の高さによる購買意欲の向上が可能です。
また、実際の操作性にもこだわりを持ち、ユーザーがSNSなどで拡散したくなるような、見やすさ・使いやすさを意識して制作しました。
結果、既存顧客の来店機会の増加によるLTV向上や新規顧客の集客、ファンの獲得などに成功しています。
制作の概要についてはこちらで詳しく紹介しています。ぜひ確認してみてくださいね。
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【飲料】アサヒビール
『クリアアサヒ』『アサヒ ザ・リッチ』のブランド横断キャンペーンとして実施されたプロモーションです。
スマートフォン専用の特設サイトを開いて、商品をカメラでかざすだけで乃木坂46のメンバーの限定トークが聞けるキャンペーンです。
しかもそのコンテンツのパターンは20種類以上!
同時に最大3缶読み込むことができ、その数に応じてコンテンツの数が変わることから、思わず何度も試してみたくなるファン心理をくすぐる企画となっています。
【飲料】日本コカ・コーラ
2021年の年末から開催された『コカ・コーラ』おみくじ付き福ボトルキャンペーンでは、全57種類の限定ラベルに記載されている二次元コードを読み込んで応募すると、綾瀬はるかさんがARで登場しておみくじを引くことができます。
そのおみくじの結果で抽選で合計100万人にオリジナルQUOカードやLINEポイントが当たるなど、新しい一年にふさわしいキャンペーンを展開していました。
【飲食】ケンタッキーフライドチキン
世界中でARを活用したキャンペーンを行っているケンタッキーフライドチキン。
インドで、“ケンタッキーは高い”というイメージの払拭を目的に行われたキャンペーンでは、専用のARアプリをインドのルピー紙幣にかざすことで、その金額内で実際に注文できるケンタッキー商品がARで表示される、というキャンペーンを実施しました。
このキャンペーンを行ったことで、お店に行く前に手持ちのお金で何が買えるかがわかり、来店のハードルを低くすることに成功したとされています。
このARアプリはインドのApp Storeの「食品カテゴリー」で一位を獲得し、インド人のケンタッキーに関するイメージが変わったとされており、ARを活用して新たな消費者を獲得した事例です。
参考動画:https://vimeo.com/blinkdigital/kfcwowat25campaign
日本のケンタッキーでもInstagramのARエフェクトを使った『カーネルカメラ』をリリースしました。
インカメラでカーネルおじさんになれるエフェクトを、アウトカメラでカーネルおじさんが現れるエフェクトを仕掛けるなど、ARエフェクトを使ってブランドと消費者の距離を一気に近づける施策を行いました。
Twitterなどの他のSNSへの波及効果を狙い、カーネルカメラを使った投稿や使い方を発信したところ、カーネルカメラの利用率も増え、一時期カーネルカメラを使った「大喜利状態」に。
その結果、多くのメディアに取り上げられただけでなく、通常時のInstagramの平均フォロワー増加数よりも4倍近く増えるなど、消費者との新たなコミュニケーション手段としてARが活用されています。
参考記事:大反響!InstagramのARエフェクトを利用したケンタッキー「カーネルカメラ」制作秘話【前編】 (Marke Zine 2020年9月30日)
【飲食】バーガーキング
アメリカの大手ハンバーガーチェーン「バーガーキング」がブラジルで行ったARを使ったまさに「炎上」させる「Burn That Ad」というプロモーションを紹介します。
バーガーキングの専用アプリを使って同業他社のファーストフード店の広告や看板に向けて画面をかざすと、炎を上げて燃えるARエフェクトが現れるという仕組み。
そしてライバル店をARエフェクトで炎上させると、バーガーキングの看板商品『ワッパーミール』の無料クーポンをもらうことができます。
このキャンペーンによってアプリでの売上が54.6%増加しただけでなく、世界的な広告賞を多数受賞しています。
一見過激なキャンペーンですが、ライバル店からの乗り換えを推進するプロモーションはアメリカなど海外ではよく行われている企画で若い人たちを中心に盛り上がりを見せており、ARの特徴をうまく活用したプロモーションといえるのではないでしょうか。
参考記事:https://www.umantech.com.br/burn-that-ad
【コスメ】資生堂
化粧品メーカー大手の資生堂もARを活用したプロモーション施策を多く実施している企業の一つです。
2020年10月には資生堂のグローバルラグジュアリーブランド『クレ・ド・ポー ボーテ』が新宿伊勢丹店で、ARメイク機能を使ってメイクの色味をオンラインで確認できる国内初のオンラインカウンセリングを実施すると発表しました。
2021年には資生堂の総合美容サイト『ワタシプラス』内にて、さまざまなアイシャドウを組み合わせてアイメイクのAR体験を可能にするメイクシミュレーション『VIRTUAL MAKEUP』のローンチが発表。
マキアージュやインテグレートなど、資生堂の人気ブランドのアイテムを複数試すことができ、気に入ったものはそのまま購入できる仕組みになっています。
このプロモーションは、コロナ禍による店内サンプルの利用制限や衛生面の心配を払拭するという背景があります。
さらに時代に合わせた施策として、2020年8月にスナップチャット社のカメラアプリ『Snap Camera(スナップカメラ)』でzoomやGoogleハングアウトなどと連携して使えるメイクフィルター『TeleBeauty』をリリースしました。
公開から半年足らずで18万回以上利用されているだけでなく、その後男性用のフィルターも追加するなど、時代のニーズと自社の強み、そしてARという最新技術を掛け合わせたプロモーションを積極的に行っています。
参考記事:https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000003109
【アクセサリー】TISSOT
スイスの有名腕時計メーカーTISSOTが、2010年ごろから始めたのがARによる試着です。
公式YouTubeチャンネルが公開している動画によると、紙のような素材でできた専用の時計型のバンドを腕に装着して、腕をそのままWebカメラでかざし、試したいモデルをクリックするだけで、試着体験ができるそうです。
時計の細かい機能やリアルな秒針の動きなどもWeb上で確認することができます。
また街中でのAR体験プロモーションを実施。専用の時計バンドを渡し、店舗の外に設置してあるWebカメラにかざすことで、気軽に時計のAR試着ができます。
TISSOTではこのプロモーションを通じて、売上が83%増加、公式サイトへのアクセス者数は50%増加したという結果が出ています。
参考記事:FINANCIAL TIMES|Next big trend: virtual fitting rooms
【日用品】花王
2021年1月にDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略に本腰を入れた花王は、デジタルを活用した体験を加速させている企業の一つです。
花王の看板商品の一つでもある『メリット』では、ドラえもんの限定デザインボトルの発売を記念して、ARカメラを使ったキャンペーンを実施。
Web特設サイトにスマートフォンでアクセスして、ARフィルターでドラえもんボトルをかざすとボトルからドラえもんが現れ、ドラえもんと一緒に写真撮影ができるという家族で楽しめるコンテンツを提供しています。
花王の定番商品「ビオレ」でも使用感などを確かめられる「ビオレUVバーチャルスタジオ」をリリースするなど、自社ブランドの多くでARを活用したデジタルテスターを早い段階から提供しています。
そして2021年6月には、すべてのヘアカラー・ヘアマニキュア製品について、店頭での販促ツール「毛束色見本」の国内での提供を終了し、ARメイクアプリで代用すると発表しました。
それに伴い、年間56万トン使用していたプラスチックの削減を見込んでいます。花王はARという最新技術を顧客体験の向上効果のみならず、環境に配慮したSDGsへの取り組みの一環として活用しています。
参考記事:https://news.mynavi.jp/techplus/article/20210625-1909979/
【エンタメ】東映
映画配給・製作を行う東映は、映画の公開に合わせてARを活用したプロモーションを行なっています。
巨大怪獣が死んだ後の世界を描いた映画『大怪獣のあとしまつ』では、ARカメラを使うと映画内に登場する大怪獣を現実世界に出現させることができるARコンテンツを配信しています。
さらに、ARカメラを使って撮影した写真や動画にハッシュタグ「#大怪獣希望出現」を付けてTwitterまたはInstagramに投稿すると、抽選で賞品が当たるプレゼントキャンペーンを同時開催し、SNSでの話題拡散を狙っています。写真や動画に保存ができるARならではのSNS施策です。
参考記事:ARカメラで大怪獣<希望>出現!?コンテンツ配信開始!
また2022年話題の映画「シン・ウルトラマン」の公開にあわせたイベントでは、ARアプリ「COCOAR2」を使ったデジタルスタンプラリーを開催しました。
デジタルスタンプラリーは、従来の紙を使ったスタンプラリーをブラッシュアップした新しい体験型プロモーションイベントです。
開催者側は、省スペースでイベントを開催できる・準備が簡素化できるといったメリットがあります。
参加者側はスマートフォン一つで気軽に参加できる・ARコンテンツを体験しながら新感覚のプロモーションイベントを楽しめる、といった利点から、現在注目を浴びています。
ARプロモーションはBALANCeにお任せください
ここまでARプロモーションの概要や各企業の活用ケースを紹介してきました。本メディアを運営する当社BALANCeはAR領域の開発やARを活用したブランド戦略・マーケティング戦略の実績が豊富にございます。
各分野で必要となる知見を備えたメンバーが担当いたしますので、初めてARをプロモーションで活用される方にも安心してお取り組みいただけます。
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