インタラクションデザインとは?メリットや事例、制作方法についても解説
近年、サイトやアプリを制作する際に「インタラクションデザイン」を活用することの重要度が上がってきています。なぜなら、インタラクションデザインを効果的に実装することにより、売り上げや顧客満足度が向上する可能性があるからです。
しかし、インタラクションデザインがわからない方や、インタラクションデザインを実装する際のポイントがわからない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、インタラクションデザインの詳細やメリット、制作方法や事例について紹介します。ぜひ一度確認してみてください。
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この記事でわかること
インタラクションデザインとは
インタラクションデザインとは、いったいどのようなものなのでしょうか?
インタラクションデザインは、ユーザーにとってのサービスの使いやすさに大きく影響します。とりわけ、ECサイトやポータルサイトにとっては、このインタラクションデザインが売り上げや利用に直結します。
ここでは、インタラクションデザインとは何か、Webサイトにおける役割や重要性について解説していきます。
インタラクションデザインの詳細
まず、インタラクションとは、英語で「相互の」や、「交流」を意味した言葉です。とりわけサイト制作においては、ユーザーの操作に対してWebサイトの反応という一連のやりとりを意味しています。
そのため、ユーザーの操作に対するWebサイト側が示すレスポンスのデザインを、インタラクションデザインと定義できます。そして、インタラクションデザインを適切な形で実装しておくと、ユーザーは快適にWebサイトを利用できます。
ユーザーに気持ちよくWebサイトを利用してもらうためには、インタラクションデザインが非常に重要です。
マイクロインタラクションとは
マイクロインタラクションを直訳すると「小さな相互作用」となります。そして、Webサイト制作の中で使われるマイクロインタラクションとは、ユーザーの操作1つ1つに対するサイト側の反応を意味した言葉です。
具体的には、入力フォーム内での即時性のあるフィードバックや、ボタンをクリックした際のパーツの反応といったものがマイクロインタラクションの例として挙げられます。
Webサイト内におけるこれらの反応は、ユーザーがサイト内で操作をする際の安心感や楽しさにつながっています。
マイクロインタラクションなどを含む、動きのあるWebサイトの作り方についてはこちらでより詳しく解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
インタラクションデザインとUXデザインとの違い
インタラクションデザインに似た言葉として、UXデザインという言葉があります。UXデザインとインタラクションデザインはどう違うのかについて気になった方もいるのではないでしょうか?
UXデザインとは、ユーザーが商品やサービスによって得られる経験すべてに対するデザインのことで、Webサイトもその一部として扱われます。インタラクションデザインはそのWebサイトの使いやすさの鍵を握るものとして扱われます。
つまり、UXデザインを構成するうえで重要な役割を担うものが、インタラクションデザインであることを理解しておくとよいでしょう。
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インタラクションデザインをWebサイトに実装するメリット
フォームやボタンなどを介した効果的なインタラクションデザインの実装は、Webサイト内の快適な操作をユーザーにもたらすといえます。インタラクションデザインを反映するメリットを確認しておき、効果的にインタラクションデザインを活用しましょう。
ここではインタラクションデザインをWebサイトに実装するメリットについて、さらに深く触れていきましょう。
Webサイトの離脱率を下げられる
Webサイト上でインタラクションデザインを実装すると、ユーザーの離脱率を下げられます。
例えば、サイト内のフォームに登録した際に、入力するべき情報がよくわからず、入力を断念したという経験はないでしょうか。その際に入力箇所がわかりやすくなっており、スムーズに入力を進められるようになっていれば、離脱はしていなかったでしょう。
このように、インタラクションデザインは、ユーザーが感じる不便によるWebサイト離脱の防止につながります。
売上を向上させられる
インタラクションデザインをうまく実装できると、そのページにおける売上の向上につながります。サイトの目的に合ったインタラクションデザインを反映すると、ユーザーが迷うことなく購入や申し込みの確定まで進めるためです。
言い換えると、商品やサービスにニーズを感じているWebサイト来訪者からの、購入や申し込みの取りこぼしを減らせます。つまり、ユーザーがスムーズに操作できることが、そのWebサイトが持つ目的を果たすことにつながるのです。
これらの結果が積み重なり、インタラクションデザインはそのWebサイト上での売り上げを向上させるでしょう。
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顧客満足度の向上につながる
顧客満足度の向上につながることは、インタラクションデザインを実装して得られるメリットの1つです。スムーズに操作して商品が購入できたりサービスを利用できたりする経験が生まれると、ユーザーはそのWebサイトの使いやすさに安心感を覚えるでしょう。
そのため、インタラクションデザインが実装されていると、ユーザーはそのWebサイトを利用することにポジティブな印象を持ちます。結果として、商品のリピート購入やサービスの継続利用の決め手になることもあるでしょう。
特に、ECサイトやポータルサイトはそのサイト自体がサービスとして提供されます。その場合、インタラクションデザインによって生まれるサイトの使いやすさが、顧客満足度に直結すると言っても過言ではありません。
ポータルサイトの作り方や、売れるECサイトのデザインなどについてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
インタラクションデザインの原則
インタラクションデザインには、制作するにあたっていくつかの原則があります。これらの原則を守ったうえで制作することで、より効果的なデザインを制作できます。
インタラクションデザインを制作する際に押さえておくべき原則について解説していきます。
説明がなくても操作をできる
インタラクションデザインを実装する際、説明がなくても操作できることは重要な原則です。ユーザーにとって適切な操作が何かを直感的に把握できることは、ユーザーがスムーズに操作できるということにつながるからです。
例えば、ボタンにカーソルを合わせるとボタンが押し込まれる、フォームの入力が適切であればチェックマークがつくなどといった反応が挙げられます。これらのWebページの反応は、ユーザーが安心して操作を進めるために重要な要素といえるでしょう。
このようなユーザーが日常生活の中での体験をもとに得ている認知に近いインタラクションデザインが、操作のしやすさにつながっているのです。また、このようにユーザーが直感的に操作できるデザインのことを、アフォーダンスといいます。
制約事項が設定されている
インタラクションデザインは、制約事項が適切に設定されていることを原則とします。なぜなら多くの行動がとれるWebページでは、ユーザーは何をすればよいのかがわからずに離脱するという結果につながりやすいためです。
そのため、商品の販売やサービスの申し込みに使われるWebサイトでは、ユーザーにとって重要ではない情報やリンクを省き、ユーザーの行動を制限するのです。ユーザーにとって重要な情報やリンクのみがWebページ上に残ることは、スムーズに目的を果たすという結果につながります。
このようなWebサイト内における制約事項は、ユーザーに対して目的までの動線をスムーズにできます。その結果、コンバージョン率を向上させられるのです。
レスポンスに必要な時間が適切
インタラクションデザインでは、レスポンスに必要な時間が適切であることも外せない原則の1つです。ボタンを押してからの反応に時間がかかることによるストレスは、Webサイト内を操作をする際に誰しも経験していることでしょう。
このレスポンス時間が長いことによるストレスは、ユーザーがWebサイトを離脱してしまう原因の1つです。技巧を凝らされるあまり応答に時間のかかるサイトと、シンプルでレスポンスの早いサイトでは、ユーザーにとっては後者が快適に操作できるといえるでしょう。
そのため、ユーザーにWebサイトを使ってもらうためには、レスポンス時間を考慮しつつインタラクションデザインを実装することが重要です。
デザインに一貫性がある
インタラクションデザインを実装するにあたり、デザインに一貫性を持たせることも守りたい原則の1つです。類似の機能を持ったボタンやリンクでインタラクションデザインを統一しておくと、ユーザーは安心してWebページ内を操作できるでしょう。
煩雑なデザインを実装してしまうと、ユーザーが操作に迷ったり、誤った操作によってニーズが満たされないままWebページを離脱されたりしてしまう可能性が高いです。
一貫性のあるインタラクションデザインは、ユーザーが適切な行動をとるための動線を引くという役割も担っています。
インタラクションデザインの構成要素
インタラクションデザインは、以下の5つの要素で構成されています。これらの構成要素を基に考え、Webサイトを制作するとよいでしょう。
- 言語
- 視覚的表現
- 物質または空間
- 時間
- 行動
この5つの要素は、2007年に公開された「What Puts the Design in Interaction Design」を基にしています。「言葉」「視覚情報」「物質と空間」は、インタラクションが起こりうることをユーザーに認知させる要素であり、「時間」「行動」は実際のインタラクションであるとされています。
ここではインタラクションデザインの構成する5つの要素について、具体例とともに解説していきます。
1.言語
インタラクションデザインを実装するにあたり、言語は最も直接的にユーザーに操作を促せる要素です。例えば、Webサイト内に表示されているボタンは、単語でユーザーの行動を促していることがほとんどです。
反対に、サイト内の表現を言語に委ねすぎてしまうと、ユーザーはよく読んで理解した上で操作する必要があります。もちろんWebサイト自体が見にくく、使いにくい印象になってしまうでしょう。
このように、情報量が適切でわかりやすい言語が使われていることは、直感的な操作をユーザーにもたらします。
2.視覚的表現
色やアイコンといった視覚的表現は、インタラクションデザインにおいて重要な一端を担っています。例えば、Webサイト内における重要なボタンの配色が他の箇所と大きく異なっていると、ユーザーは迷わずに操作できるでしょう。
さらにそのボタンが立体的なデザインだったり、テクスチャが工夫されていたりすると、他の箇所との違いをすぐに把握できます。もちろん、Webページ内の余白やコンテンツのレイアウトも、視覚的表現の際には考慮しましょう。
言語の役割を補助するであろう色やアイコン、余白といった視覚的な要素は、ユーザーがスムーズに操作できるかを握る重要なポイントです。
3.物質または空間
インタラクションデザインの要素としての物質または空間とは、ユーザーがインタラクションを体験するための物質やそのデザインに触れる空間を示しています。
具体的にはスマホやパソコンといったデバイスや、周辺機器、さらにはユーザー自身までを範囲と考えるとよいでしょう。
これらの要素に配慮されたデザインがなされていることにより、ユーザーがWebサイトに対して適切な反応を示せるようになります。デバイスに合ったレイアウト、ボタンや文字のサイズなどはその配慮の一例です。
4.時間
時間経過によるWebサイト内の変化も、インタラクションデザインにおける要素の1つです。
視覚的に変化するアニメーションや連動する効果音などで、ユーザーはWebサイト内での時間経過が感じられるでしょう。これらのデザインが適切に実装されると、ユーザーがWebサイトの反応を楽しめます。
また、読み込みの進行度が把握できることは、時間のかかるコンテンツを利用する際のストレスも軽減できるでしょう。ただし、シンプルなWebサイトの構造にするというような、読み込み時間が短くなるような工夫ももちろん大切です。
5.行動
Webサイトにおけるインタラクションは、ユーザーの操作、つまり行動によってもたらされるものです。先に説明した「言語」「視覚的表現」「物質または空間」「時間」、これら4つの要素が組み合わさることで、ユーザーは行動や操作を行います。
そして、インタラクションデザインはただWebサイト内に実装するだけではなく、ユーザーがサイト内でどのように行動するかを分析、改善することも重要です。
それぞれのインタラクションデザインの要素や担う役割を踏まえた改善は、ユーザー体験や顧客満足度にもつながるでしょう。
インタラクションデザインの制作事例
実際に、Webサイト上のインタラクションデザインは、どのように実装されるでしょうか。ここではインタラクションデザインがどのような役割を持っているのか、弊社での制作事例をもとに解説していきます。
エフコープ生活協同組合 / ブランドサイト
エフコープ生活協同組合のブランドサイトに入ると、まずはメッセージがアニメーションとして表示されます。サイト内のメインコンテンツが、読み込み中であることを感じさせないデザインです。
そして、サイト内で揺れるように動くリンゴのアイコンにカーソルを合わせると、アイコンの動きが変化してクリックを促します。アイコンはアイコンとしてユーザーに認知されつつも、バックのイラストとの調和が保たれるように制作しています。
また、今回の制作の概要と課題、解決策についてはこちらで確認できます。ぜひ確認してみてください。
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株式会社セガ / 商品サイト
株式会社セガが提供するスペースチャンネル5のサービスサイトでは、ローティング時のデザインが実際のゲームをイメージさせるデザインとなっています。オブジェクトがズームアップすることによって、ページが本格的に閲覧できるようになることを示しています。
また、メインのコンテンツでは、カーソルを動かすことで画角が変わり、3次元空間で体験できるゲームであることを連想させます。
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スクウェア・エニックス / 商品サイト
スクウェア・エニックスの商品サイトでは、アニメーションのスピードに緩急がつけられたローデイング画面が採用されています。デザインはシンプルでありながら、ユーザーの目を惹きつけるのは、このスピードの変化によるものです。
また、ローディング後に画面がブラックアウトすることで、メインのコンテンツに臨場感をもたらしています。
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インタラクションデザインの制作方法
インタラクションデザインを制作する際には、通常のWebサイト制作と同様に一定のフローがあります。このフローを理解したうえでインタラクションデザインを制作することで、より効率的に顧客満足度が高く、売り上げの向上につながるWebサイトを作ることができるでしょう。
ここではインタラクションデザインの制作方法について、説明していきます。
インタラクションデザインを実装する目的を設定する
Webサイト内にインタラクションデザインを実装する際、まずは目的を設定することが大切です。なぜなら、情報を提供したいのか、商品を購入させたいのかなど、Webページ内の目的によって必要なデザインは変わるためです。
例えば、商品の情報提供をメインとするページで、いきなり購入につながるボタンが表示されると、ユーザーは困惑することでしょう。しかし、ユーザーが持つ購買意欲やページが持つユーザーへの期待に寄り添ったデザインであると、ユーザーは安心して操作できます。
このようにWebサイトおよびページの目的と共通認識がとれることによって、はじめて効果的なインタラクションデザインが制作できるのです。
インタラクションデザインを作成する
Webサイトおよびページや、インタラクションの目的を確認したところで、いよいよデザインの作成に入ります。Webサイトのトレンドは日々変化していくため、集客やユーザーの満足度を追求するためにも、デザインにこだわれる会社を選んで依頼しましょう。
制作会社を選定する際は、コーポレートサイトで紹介されている過去の作品を見て実際に操作してみることがおすすめです。 現時点で運用されている新しい制作事例こそ、一度は目を通しておきましょう。
インタラクションデザインを実装する
Webサイトにインタラクションデザインを実装する際、ユーザーが快適に操作できることが重要です。
そして、よりよいユーザー体験を追求すると、細かい挙動が鍵を握るケースもあるでしょう。ところが、マイクロインタラクションにこだわると、ページが持つ情報量が多く読み込みに時間がかかるケースも少なくありません。
そのため、細部の動きを反映しつつ、ページの速度を遅くしないような開発力のある制作会社を選定することもポイントです。
サイトの運営・改善をする
実際にインタラクションデザインをWebサイトに実装したら、ランディングページにおけるユーザーの動きを分析し、必要であれば改善しましょう。
まずはユーザーが迷わずWebサイトの意図する行動をとるか、どこでサイトを離脱するかなどを運用しながら数字として確認することがその第一歩です。実装後のデータをもとにサイト内のレイアウトや細かなフレーズ、レスポンスの速度などの要素を修正していきます。
サイト内でのユーザーの動きを踏まえた改善は、Webサイトの質を向上させ、ユーザーによりよい体験を提供できることにつながります。
インタラクションデザインの制作はBALANCeにご相談ください
インタラクションデザインが持つWebサイト上の役割は、売り上げや顧客満足度に直結する大変重要なものです。快適な操作、閲覧する楽しみ、これらを達成したWebサイトを制作するには高い開発力を持った会社に依頼するのがよいでしょう。
このページでご紹介したインタラクションデザインは、弊社が制作に携わりました。このように弊社BALANCeでは、インタラクションにこだわったWebサイト制作が可能です。お見積もりには費用がかかりませんので、お気軽にこちらからお問い合わせください。